精神疾患のいろいろ

広汎性発達障害
 精神遅滞障害
 (知能程度によって分類、何らかの脳障害で有って心の病ではない)

軽度精神遅滞障害

先天性代謝異常や染色体異常、脳の奇形等が原因となって日常生活や社会生活への適応が困難になっている状態を言います。知能指数に応じて軽度ー最重度に分類します。軽度はIQ50-60
小学生程度。社会生活に充分適応できます。

原因となる病気により障害や後遺症を最小限に食い止める事が出来ます。初期の場合食事療法やホルモン置換法等により、進行を防ぐ事が出来ます。

中程度精神遅滞障害

IQ45-55程度の場合

重度精神遅滞障害

IQ20-45程度の場合

最重度精神障害

IQ20-25以下の場合

 

 自閉症
 (脳障害であることが分かっており、心の病ではない)

自閉症

社会性、行動等が年令相応に発達しない状態。一つの事に異常に関心が高く良く覚える。

有効な薬剤、治療法は確立されていません。しかしスキンシップを深め常に話し掛けをする事が有効と考えられている。

高機能自閉症

両者は同じと考えてよい。知能、言語の発達はほぼ普通。但し、会話はぎこちない。

アスペルガー症候群

 

人格障害
 (人格が著しく偏る事に拠って社会生活に何らかの破錠をきたす障害のことをいいます。しかし此れを精神疾患とするかどうかには議論があり、又この障害者には余り自覚が無い場合が多いのが特徴です)

分裂質人格障害

妄想性人格障害

猜疑心と敏感性が非常に強い。従って他人に対する不信論争好き頑固自負心が強いのが特徴。

はっきりとした治療法はまだ確立されていません。しかし状況に応じて、精神療法により社会に適応可能な考え方や行動に導くといった方法や抗不安薬、精神刺激薬などの薬物療法を用いることもある

分裂病質人格障害

自閉的で孤独になり勝ち。感情も表さない。異性を含めて「人」に余り興味が無い。

分裂病方人格障害

他人は理解できない存在であり、皆と旨く交流できない。境界性と似ているが、より統合失調に近い

情緒性人格障害

反社会性人格障害

良心の呵責を感じなく冷静に凶悪犯罪を行える。犯罪者に多い障害。

境界性人格障害

神経症と統合失調症との境界型。衝動的で感情の起伏が激しくそのため対人関係が不安定。

演技性人格障害

常に周りの人の関心を自分中心にしないと気がすまない性格。底は浅く旨く行かないと感情を爆発させる

自己愛性人格障害

ナルシストの事です。其の原因は母親の過保護と父親の不在です。常に自分は特別に優れていると思って居るので対人的に問題を起こしやすい。

恐怖性人格障害

回避性人格障害

他人から拒絶批判を恐れ恥をかく事に非常に敏感です。引篭もりに成りやすい人格障害です。

依存性人格障害

甘えの強い性格です。大切な事も自分で決められず他人の判断に任せます。並外れて従順です。

強迫性人格障害

秩序、ルール、完全主義に囚われすぎて柔軟性や効率性が無い性格です。

 

学習障害
 (学習障害とは全体的には知能の遅れは無いものの、聞く:読む:書く:話す:といった特定の能力に対して困難を示す障害の事です。)

読字障害

読字障害の主な症状は言葉を認識する能力が期待されるレベルより著しく低い場合をいいます。

この症状の原因はまだはっきり判っていません。しかし治療法として、教育を中心としたリハビリを行います。此れを続ける事により脳内の神経系ネットワークが広がってゆき、徐々に能力が高まって行きます。

算数障害

算数能力が期待されるレベルより著しく低い場合を言います。

書字表出障害

書字能力が期待されるレベルより著しく低い場合を言います。

 

コミュニケーション障害
 (脳や視聴覚器官などに異常がないものの言語能力が年令相応に達していない障害をいいます)

音韻障害

年令相応の発音が出来ないという特徴が有ります。又、話し方が幼く、オーム返しなどの症状もあります。

治療は主に言語療法が用いられます。又、精神的治療がなされる場合も有ります。しかし家族などが無理に発音矯正をすると逆効果となり精神的悪影響を及ぼす場合があるので注意が必要です。

表出性言語障害

年令相応の話す能力が無いという特徴があります。しかし言葉などの理解は出来ており、身振りなどで意思表示する事は可能です。

受容ー表出性言語障害

年令相応の話す能力と言葉を理解する能力に欠如が見られるのが特徴です。自分の名前を呼ばれても反応が薄いため難聴と勘違いする場合もあるため注意が必要です。

吃音症(どもり)

語音が反復されたり、詰まったりするなどの特徴があります。慢性化すると治すのが難しくなるので、早期の治療が望ましい。圧倒的に男の子に多い障害のようです。あまり「吃音」を嫌うと「対人障害」等の「神経症」に発展するので注意が必要。


社会不適応群
 社会不適応症候群
(心の病では無いと主張する医師も多い。自分に自信が無い。即ち「自立」していない青年に多い、と言われている。但し、精神神経疾患としてマニュアル化されている症状もあり、医師の助けが必要な場合も多い。)

青い鳥症候群

一頃騒がれた症状。自分の適職はこれでは無いと夢見て転職を繰り返す。現在のように贅沢を言えない状況では余り聞かれなくなっている。

アダルトチルドレンが主な原因と言われている。自立できていない青年に多い。自立を促すように家族や友人のサポートが一番良い。

出社拒否症候群

職場のストレス等に依って、会社に行けなくなる症状。実際に出社時刻になると眩暈、吐き気、緊張感、下痢等が出る。最近は新人だけでは無く「リストラ」や「IT不適応」でベテランにも多い。

繊細な性格に多い。「うつ」と同じで「励す」のは反って良く無いとされている。良いコミュニケーションを保つ。趣味を持つ等が良い。

登校拒否症
(学校恐怖症とも言う) 

 精神的に追い詰められている学童が学校に行く時に突然腹痛や頭痛等の症状に見舞われる。国際的には「学校恐怖症」の病名で精神神経疾患としてマニュアル化されている。世界共通の現象のようである。

 子供がこのような状況になったら、問題は簡単ではないと推察して(「いじめ」の場合も有ります)解決を急がない事です。専門家の助けを借りて、真剣に対処する必要があります。

引籠り

学童だけでは無く、一旦社会人に成ってから、引籠りになるケースも多い。いじめやちょっとした挫折からなる場合が多くきっかけははっきりしているが、その後の引籠り続ける原因は良く分っていない。豊かな社会だけに起こる現象で有る事は分っている。

10年以上を経過すると、解決が非常に難しくなる。粘り強く本人を勇気づける働きかけが有効だが、嫌がられる場合も多く、極めて解決が困難な場合が多い。突然、本人が外に出たがるように成って解決する事も案外多い。

社会不適応症候群

非常に範囲の広い言葉で、学校や職場で強いストレスを感じ、長く続く。或いはその事を想像すると「胃腸の不全感」や「不安感」が出る。等のケースを総称してこう呼ぶ。雅子様で有名になった「適応障害」もこの中に入る。

一人では解決が難しいので、専門家に相談するのが良い。ほっておくと「うつ」や「心身症」或いは「神経症」に迄発展する場合がある。

 五月病

 五月病(ごがつびょう)とは、新人社員や大学の新入生などに見られる、新しい環境に適応できないことに起因する精神的な症状の総称である。抑うつ、無気力、不安感、あせり等の症状を伴うので「適応障害」或いは「うつ病」と診断される場合も多い。

特別な治療が必要になる場合を除き、暫く、精神的な休みを取る事で十分回復する。この間、同級生や家族との交流が最も役に立つとも言われる。 

 燃え尽き症候群

 (Burnout Syndrome)大きな仕事や研究をやり終えた後に、虚脱感に襲われ、朝起きられない、会社または職場に行きたくない等の状況に陥る。「うつ」状態になる場合もある。1974年に米国で発見されたと言われる。

症状に応じた処方を行う。少し肉体的にも精神的にも休養を取る必要がある。新しい人生目標を立てる事が役に立つ。その間は薬物療法に頼るのが良い。 


 家族問題症候群
(心の病では無いケースもあり、判断が難しい。医師も「心の病では無い」と主張するケースが多い。)

 親離れ子離れ不適応

一番の原因は親の子離れが出来ないケースが元々存在する事から始ま る。親の子離れは育児の時代から子供を独立した人格と認識できなくて、過保護、過干渉、(マイナス言葉)で育てる親が原因。子供が自立したり結婚した時に は一切手を引きべきだが、それが出来ない。このような親に育てられる子供が親離れできないケースを生む。更には上の社会不適応や出社拒否症等を生ずる「自 立」していない人格を作る元に成っている。現在60代から下の年代の親がこのような原因を作っている可能性が高い。

 空の巣症候群

Empty-nest Syndrome)は、40代から50代の女性によく見られる抑うつ症状。子育てが終わり、子どもが家を巣立っていったあたりから出てくる事が多いので、 こう呼ばれる。燃え尽き症候群、五月病などとも似通ったもの。子どもが自立し、夫は仕事で忙しく、構ってくれず、夫婦生活もないに等しくなり、涙もろくな り、夫の定年が近いというと、退職、即離婚といった方に展開していく事もある。育児時代から子供に入れ込む親ほど成り易い。

 夫(妻)在宅症候群

仕事一筋・無趣味だった夫が定年退職等で 仕事がなくなり、1日中在宅するようになって、妻を束縛すると、妻は大変なストレスを感じるようになることが多い。特に団塊の世代が定年退職した2007 年以降は深刻化している。長年、平日日中は主婦一人あるいは気心の知れた近所の来客との雑談といった生活が普通であった。しかし、夫の定年退職後は昼夜を 分かたず束縛されて多くの病気を発症する。また、若い世代でもリストラされた夫がずっと家にいて妻を束縛する場合もある。夫の側も今迄は遅く帰宅して妻は 食事と風呂の世話して終わりだったのに、一日中妻と居るように成って大変困難と感ずる場合もこの症状になる。妻(夫)共に深刻化すると「心身症」から「う つ」状態や「パニック発作」を生じたりする場合がある

 

心身症
(様々なストレスを主とする心理的要因で起こると認められる、身体的症状のみに使われる病名である。一般的には心の病の範疇ではないとされるケースが多い。)

 循環器系症状

 本能性高血圧 不整脈等

症状は実に様々で此処に記載したのはほんの 一部です。 人と関わる場所で、或いはハードな仕事、受験勉強等で嫌な事が続きストレスが長引きこれら心理的要因で起きていると認められる時のみに使われ る病名です。これらの病気だけでなく全ての病気は何らかのストレスが関与していると言われ心身症でない病気の方がむしろ稀だと考えられています。 

 心理社会的な側面が関与している為心と体の両面から治療します。心は安定剤等の薬物療法とカウンセリングや自律訓練法等体は各症状に応じた治療法。

 呼吸器系症状

 気管支喘息

 消化器系症状

 しゃっくり 十二指腸潰瘍等 慢性胃炎等

 皮膚科系症状

 アトピー性皮膚炎 円形脱毛症

 全身的症状

 自律神経失調症 性的不能等



物質依存症
 物質依存症

アルコール依存症

主な症状は「離脱症状」です。これは飲酒を辞める事によって起こる禁断症状の事で、手の振るえ、幻覚症状、不眠、寝汗、動悸、吐き気等

現在の所、断酒或いは吸引をやめるしかないと言われています。本人の意思だけでは100%無理なので、入院や精神療法及び断酒の会などで仲間と励ましあいながらこれらの物質以外のもので、気を紛らせながら併用して行います。

麻薬、シンナー、ガソリン依存症

主な症状は「離脱症状です。これは麻薬等の吸引をやめる事によって起こる禁断症状の事で、手の振るえ、幻覚症状、不眠、寝汗、吐き気等

精神病

 統合失調型

統合失調症

幻想、幻視、幻聴や異常な言動奇妙な行動等がある。原因不明の精神病であり、日本に役70万人居ると言われている。

薬物療法以外に今の所有効な治療法は有りません

分裂感情障害

非定型精神病とも呼ばれ、躁鬱病などの気分障害と統合失調症が合わさった病気です。一部は遺伝性があると言われていますが、全ての原因は判っていません。女性の方が多いです。

妄想性障害

一日の内の殆どをこの妄想をしています。次の7つの種別があります。被害形、嫉妬型、誇大型、色情型、身体型、混合型。

 解離障害
 (解離性ヒステリーの一つで強いストレスや心の傷による防衛反応として現れるものです

解離性健忘

強いストレスや心の傷を負った時に、記憶を失う状態を言います。若い 女性に多いと言われます。次の3種が有ります。極限性健忘:数時間ー数日と言う一定期間の記憶を失う。全般製健忘:今迄の過去の記憶を一切失う。選択的健 忘:思い出したくない記憶だけを失う。診断には何れも統合失調症との区別が必要。

治療なしで突然思い出す事も有るが極めて少ない。治療を行って思い出す方がが断然多い。催眠療法、精神療法が有ります。

解離性遁走

強いストレスや心の傷を負った時に、突然自分の家や職場から逃出し、行方を眩ます状態を言います。やはり記憶を一定期間失ったり、全ての記憶を失ったりします。本人に其の自覚が無いので、他人からは普通の人に見えます。診断には統合失調症との区別が必要です。

数時間ー数日で遁走前の状態に戻って自然に治癒する事が多いです。但し、遁走の事は覚えていません。治療する場合は薬物療法、催眠療法、精神療法が多いです。

解離性同一障害

本人の人格以外にも別の人格が現れる状態を言います。其の別の人格は 本人の人格と立ち代り現れて、その人の行動をコントロールします。この症状は女性に多く、青年期後期から成人期に掛けて起こりやすいと言われている。他の 人格が現れて居る時の記憶が落ちてしまうタイプと、覚えているタイプが有ります。

アメリカでは催眠療法と薬物療法が一般的で、精神療法を用いる事が有ります。何れも自我の再統合を目指します。

離人症性障害

自分が自分の心や身体から離れて、他人の目で傍観して夢の中に居るよ うな現実感の無い感じ。見慣れた何時もの町並みが外国のように感じたり、自分が自分でない感じが現れる状態です。その他には、手足が大きく感じたり、物の 見方が変わったり、時間感覚、空間感覚の異常を起す事も有ります。軽い状態も含めると幅広い年齢層に比較的多く見られる症状です。

明確な治療法が無いのが実情です。自然に収まるケースも比較的多いです。抗不安薬による薬物療法、支持的精神療法、認知行動療法などの治療を行います。

 気分障害(うつ病)

うつ病

憂鬱な気分になって元気が無くなり、興味も喪失します。几帳面な人、正義感の強い人、完全主義の人がなりやすいと言われています。

薬物療法が主ですが、最近は認知行動療法など本人の気持ちの持ち方を変える療法と組み合わせると効果が上がる事が知られるように成りました。

双極性うつ病

躁鬱病とも呼ばれ、躁の状態とうつの状態が交互に見られる病気です。躁の状態は陽気で活動的ですが気が大きくなって、社会的なダメージが大きく成ります。Ⅰ形とⅡ形があります。Ⅱ型は躁が軽いタイプです。

薬物療法が主です。但し「うつ病」と薬の処方が大分違うので、正しく 診断して貰う事が必要です。うつ全般に言えますが、薬の種類が多く病気との相性が有ります。このため治り難い場合は医師を変えてみる事も考慮すべきです。 認知行動療法との併用で効果が上がる事が知られるように成りました。

仮面うつ病

うつ病の精神症状が身体症状(胃腸症状、動悸息切れ、頭痛、眩暈など)で隠されているうつ病。患者は主として身体症状の方を訴えるため適切な診断が遅れ勝ちになるケースが多い

病院各科を転々とした後仮面うつ病と的確な診断がなされると、以後はうつと同じ薬物療法での投薬が始まり身体症状も消える。それからは比較的治りが早いうつ。認知行動療法を併用すると再発率が低くなると言われている。

気分変調性障害

抑うつ神経症とも呼ばれ、軽いうつ状態が慢性的に続く病気です。女性の方が多い病気です。うつ程重い病気では有りません。うつが慢性化した場合もこのように成ります。

薬物療法と精神療法(主として認知療法又は認知行動療法)が併用されます。考え方のパターンを変えるのが有効とされます。

非定型うつ病

最近若者に多く見られると言われる新しいタイプのうつ病です。楽しい 事や仕事中は明るくなるが、自宅に戻ると気分が落込む。通常のうつと違って夕方から夜に掛けて気分が落ち込むなどです。女性が圧倒的に多く、小さい頃から 「いい子」と言われ「他人からどう見られるか」を気にして育った子に多く発症すると言われる。

このうつは薬物療法が主たる療法になるが、多少辛くとも仕事に行った方が良いとされる。認知行動療法の併用が適している。(森田療法にも出番が有りそう)

季節性うつ病

最近日本でも見られるようになったうつ。英国では非常に多い。夏が過ぎ秋から冬に掛けて気分が 落ち込むようになる。2月頃が最悪。特徴は、午前は良いが午後になると落ち込む。食欲が出て甘いものを欲しがるので体重は増える。眠気も襲う為、睡眠過多 になる。2年以上続いたら診断する

薬物療法の他、生活習慣の変更を指導する。朝決まった時間に起きてベランダなどで1時間位明るい空を見る。自宅での高照度治療(明るい光を浴びる)。太陽光を浴びるのも良い。重症の場合は入院して行う。

「慾うつ神経症」と診断され、何回も「治癒」「再発」を繰り返した方が集談会で森田療法を勉強して、15年来のうつを「自分は落ち込みやすい性格だから、これを受け入れよう」と決心した事により「軽快」してすっかり楽になりました。と言われたので、森田療法適とします。

 

社会不安障害
 不安障害

全般性不安障害

昔は下欄のパニック障害を合わせて不安神経症と呼ばれていました。発 作性ではない自分でもコントロールできない程の不安や心配が漠然と続き、精神症状だけでなく、身体的にも現れる。精神症状は不安感、焦燥感、無気力、集中 力低下、思考力低下など。身体的症状は頭痛、眩暈、筋肉痛、疲労感、下痢便秘、嘔吐などです。

薬物療法と精神療法があります。精神療法は力動的精神療法と行動療法です。森田療法も適して居ると思います。

パニック障害

突然パニック発作が起こります。発作は急性の不安や恐怖感を伴いま す。身体症状として、動悸、胸痛、眩暈、震え、息苦しい、発汗、痺れ、離人感などが有ります。突然のパニック発作は、強いストレスが3ヶ月以上続いた時、 強い疲労状態が長く続いた時、他人の事故や死に遭遇した時などに起こります。通常、死を意識する程の恐怖感を抱きますので又起こるのでは無いかと囚われる ようになり反復発作を繰り返します。

薬物療法と精神療法があります。精神療法には行動療法や認知療法、認知行動療法及び森田療法が有ります。発作の強さの割には比較的治りやすいとされる症状です。 

広場恐怖

広々とした所に来ると発作を起こす人も居る為この名前が付きました が、多くは駅、電車、エレベーター、散髪、歯医者、美容院等自分が逃げられない場所に居ると強い恐怖感を覚える状態。通常パニック発作を伴う事が多く、パ ニック発作の後遺症として起こるケースが多い。従ってパニック障害の一種と考えられます。

乗り物恐怖

広場恐怖の一種で、特に乗り物に対して恐怖感を抱き乗れない状態になる事を言います。パニック障害の後遺症として現れる事が多く、パニック発作の一種と考えられます。

過呼吸症候群

パニック発作の後遺症で起るケースが多い。パニック障害の中に入れても良いが、この発作が起こると死の恐怖にさいなまれて重大視するので独立した症状として記載する事にした。吸入過多がほとんどで、吐き出すのがうまく出来なくなる。 

閉所恐怖症

広場恐怖と似ていますが、パニック障害が引き金になるのでは無く、子供の頃の体験などからといったはっきり原因が判っているケースもありますが、原因不明の場合が多いです。動悸、震え、眩暈といったパニック発作を起こす事があります。

薬物療法や精神療法があります。精神療法には行動療法や集団療法があります。其の他に呼吸法やリラキゼーション法を取り入れる事があります。

高所恐怖症

飛行機や高いビルなど高い所に対して強い恐怖や不安を感じ動悸、震え、眩暈といったパニック発作を起こす事もあります。子供の頃の体験などが原因になる事が有りますが、はっきり判っていません。

 

対人恐怖
 (日本人に顕著に見られる症状であり、外国にも似た症状はあるが多く は居ないとされて来ました。但し、最近SSRI等が病気以外にも使われるように成って(例えば、大事な試験や面接時に心を落ち着かせる為に使われる等)、 軽度の「対人障害」は外国にも結構多い事が分って来ました。外国では、「赤面恐怖」や「パーティ恐怖」等が多いようです。日本では周囲との関係を重視する 日本独特の文化に拠るものと考えられ外国と比べると視線恐怖型が比較的多いとされています。一般的に劣等意識と同居する場合が非常に多い)

 

他者からの注目を恐れる障害型

大勢の人前に出ると緊張する

最も多いタイプ。大勢の人の前に出ると、緊張しひどい時は、動悸、、発汗、息切れ、眩暈、痺れなどの症状が出る。

この症状は一般に「この治療法が良い」と知 られていないため治療に混乱を来たす症状である。まずは薬物療法が主たる治療法である。薬が全然効かないタイプの人も居る為混乱に拍車が掛る。実際はかな り薬物療法で治る。良い医師を探すのが一番良い。此れに加えて精神療法(認知行動療法或いは森田療法)を併用すべきである。考え方の持ち方を変える事で治 療効果が格段に上がる。治療法に混乱する為、民間療法に頼るケースが多いようであるが費用対効果の点から余り望ましくない。

目上の人と会うのが苦手で緊張する

目上の人の前に出ると緊張し、ひどい場合は動悸、発汗、息切れ、眩暈、痺れなどの症状が出る。

一人の前や目下の人の前で緊張する

上記のタイプと反対のタイプ、緊張やひどい時の症状は同じ。

未知の人と会うのが苦手

未知の人の前で緊張するタイプ。ひどい時は動悸、発汗、息切れ、眩暈、痺れなどの症状が出る。

良く知る人と会うのが苦手

上記の逆のタイプ。緊張やひどい時の症状は同じ。

他人の視線が気になり緊張するタイプ

かなり多いタイプ。特に電車の中などで、大勢の人が自分を見つめているのでは無いかと緊張する。ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れ等の症状を伴う。

同姓に対してのみ緊張するタイプ

同姓の前でのみ緊張する。ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れ等の症状を伴う。このタイプは女性に多いが絶対数は非常に少ない。

異性に対してのみ緊張するタイプ

異性の前でのみ緊張する。同姓のみに緊張するタイプよりはるかに多い。ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れ等の症状を伴う。

 

自分の身体的欠陥を確信している障害型

大勢の前で赤面する赤面恐怖

赤面する事を恥ずかしいと思い緊張する。ひどい時は赤面の熱で動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れなどの症状が出る。

この症状は一般に「この治療法が良い」と知 られていないため治療に混乱を来たす症状である。まずは薬物療法が主たる治療法である。薬が全然効かないタイプの人も居る為混乱に拍車が掛る。実際はかな り薬物療法で治る。良い医師を探すのが一番良い。此れに加えて精神療法(認知行動療法或いは森田療法)を併用すべきである。考え方の持ち方を変える事で治 療効果が格段に上がる。治療法に混乱する為、民間療法に頼るケースが多いようであるが費用対効果の点から余り望ましくない。

人前で字を書くとき手が震える書痙

冠婚葬祭など受付の人の前で字を書く時、手が震えるのを恥ずかしいと思い緊張する。ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れなどの症状が出る。このタイプは予め日時が判った時の予期恐怖が非常に強いのが特徴。

人前でお茶だしする時に手が震える茶痙

会議など大勢の人が見ている前でお茶だしする時、手が震えるのを恥ずかしいと思い、ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れなどの症状が出る。予めお茶出しが判った時の予期恐怖が非常に強いのが特徴。

自分の容姿、表情、動作が変で相手に不快感を与えると思い緊張する。

自分が他人に不快感や迷惑を掛けていると思い込み、緊張する。ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れなどの症状を伴う。劣等感が特に強いタイプ

自分の視線が他人に不快感を与えていると思い緊張する。

自分の視線が異常であり、他人に不快感を与えていると思い込む。ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れ等の症状を伴う。

自分から異臭が出て相手に不快感を与えていると緊張するタイプ。

自分の臭気は異常であり、他人に不快感を与えていると思い込み緊張する。ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れなどの症状を伴う。

 

社会的障害型

雑談するグループに入って行けない

かなり多く居るタイプ。会話が苦手で、雑談グループに入り難いと感ずるタイプ。ひどく緊張する事は少なく、ひどい症状も伴わない。孤独感を味わう。

この症状は一般に「この治療法が良い」と知 られていないため治療に混乱を来たす症状である。まずは薬物療法が主たる治療法である。薬が全然効かないタイプの人も居る為混乱に拍車が掛る。実際はかな り薬物療法で治る。良い医師を探すのが一番良い。此れに加えて精神療法(認知行動療法或いは森田療法)を併用すべきである。考え方の持ち方を変える事で治 療効果が格段に上がる。治療法に混乱する為、民間療法に頼るケースが多いようであるが費用対効果の点から余り望ましくない。

人前でオナラをするのでは無いかと緊張するタイプ

一人で居る時は何でも無いが、他人の前ではオナラが出るのでは無いかと緊張する。通常女の人は人前ではしないので女性に多い。ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れなどの症状が出る。

人前で尿意を催す頻尿タイプ

男女とも居る。一人で居る時は何でも無いが他人と居る時に尿意を催す。このため頻繁にトイレに入る。トイレが無い場所では緊張感が高まり、ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れ等の症状を伴う。

人前で便意を催す頻便タイプ

一人で居る時は何でも無いが、人前で頻繁に便意を催す。トイレの無い所では緊張感が強く、ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れなどの症状を伴う。

人前で発汗するのを恐れる

一人のときは何でも無いが、人前で汗が出て不快感を与えるのではないかと恐れる。ひどい時は更に発汗が強まる上、動悸、息切れ、眩暈、痺れなどの症状が出る。

人と話をすると声が震えるのでは無いかと恐れる。

他人と会話する時、声が震えるのでは無いかと緊張する。ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れ等の症状が出る。

電話で旨く話せないため電話がなかなか取れない。

電話で旨く話せないと思い込んで、電話が鳴ると一挙に緊張する。やむなく電話を取っても、しどろもどろで旨く話せない。吃音の人にも同様の場合がある。ひどい時は動悸、息切れ、発汗、眩暈、痺れ等の症状を伴う。

 

強迫性障害
 (不合理であると本人も自覚しているのに、囚われた観念や行為を抑制できない症状)
 行動障害型

不潔恐怖

汚染、不潔、感染への恐怖がある。汚染されたものに触ってしまった場 合、自分の手洗い、その他洗濯、掃除、消毒などを過剰にする。又、汚染されたと感じる場所を回避する。通常、この潔癖症が行過ぎて苦痛をもたらす状態を言 う。放射能や化学物質など肉眼で見えない危険なものに過剰に心配する事もこれに含む。

今までは、森田療法が一番適している(森田 療法以外に治療法が無い)と考えられていたが,暴露反応妨害法が新しい精神療法として登場している。又、最近の医学の発達で、脳内物質或いは脳内ネット ワークに異常が見られるということが判って来た為、治療の第1選択肢は薬物療法。特に抗うつ薬のSSRIで有るとされる。第2選択肢が暴露反応妨害法(日 本には専門家がまだ少ない)認知行動療法か森田療法の精神療法を受ける事。しかしこの組み合わせ即ち、薬物療法を受けながら、精神療法を併用するのが最も 効果的では無いかと言われ始めている。

確認障害

戸締り、火の元、落し物など何かをきちんとしたかどうか等、自信が無く、何度も行ってしまい生活に支障が出る状態を言う。自分で確認した事を判っているのに何度も確認してしまう。

縁起障害

両者は良く似ている。回数、順番、言葉又は道順、服装など自分で決めたやり方道順に拘り、それに従わないと気がすまない。服のサイズ、物の並び方もぴったりしていないと気がすまない。もしこれに反した事をしてしまうともう一度やり直すため生活に支障を来たす。

ルール障害

加害恐怖

事故を起こしていないか、人に大きな迷惑を掛けて居ないか心配して落ち着かない。この程度が通常以上なので日常生活に支障を来たす状態。

先端恐怖

刃物、はさみ、鉛筆など先端が尖った物を見ると、自分が怪我をするのでは無いか、誰か他の人がケガをするのでは無いかと恐怖感を抱く。他の物(尖っていないもの)でも恐怖感を抱く場合もこの中に含む。

被害恐怖

駅のホームなどから転落してしまうのでは無いかと恐怖感を抱く。他人を落としてしまうのでは無いかと心配するのは加害恐怖に近いがこの中に含む。パニック発作を伴う場合も多い。

 

 認知障害型

認知儀式障害

強迫観念や嫌な考え方を打ち消す為に、頭の中での良いイメージ、数字、言葉などを考える儀式を頭の中で何回と無く確認しないと気がすまない。このため日常生活や仕事などに支障が出る。

今までは、森田療法が一番適している(森田 療法以外に治療法が無い)と考えられていたが暴露反応妨害法が新しい精神療法として登場している。又、最近の医学の発達で、脳内物質或いは脳内ネットワー クに異常が見られるということが判って来た為、治療の第1選択肢は薬物療法。特に抗うつ薬のSSRIで有るとされる。第2選択肢が暴露反応妨害法、認知行 動療法、森田療法の精神療法を受ける事。しかしこの組み合わせ即ち、薬物療法を受けながら、精神療法を併用するのが最も効果的では無いかと言われ始めてい る。

反芻障害

強迫観念に反応して、其のテーマについてもっと考えたいという強迫衝動が起こる。収穫の無い思考を果てしなく繰り返し続けるので、生活や仕事に支障が出る。

雑念障害

本人の意思に反して様々な考え方やイメージが頻繁に頭の中に思い浮かび、こびりついて離れず苦痛となる。正常な考えの時にこのような雑念に邪魔されて、生活に支障が出る。

強迫性緩慢

頭の中が、強迫的な考え方に囚われているため必要な行動にとても時間が掛ってしまい、他の人には動作が緩慢と見られる症状。

疾病恐怖

ちょっとした身体の違和感を大病では無いかと心配する。最近は癌やエイズ恐怖が多い。其の度に病院に行く。

 

その他の障害

動物恐怖

ヘビ、蜘蛛、コキブリ、ムカデなどといった動物や昆虫に対して恐怖を感じ、動悸、震え、眩暈といったパニック発作を起す事もある恐怖症です。原因は子供の頃の体験と言った、分かっている場合も有りますが、はっきりしない場合が多いです。

薬物療法や精神療法があります。薬には抗不安薬、抗うつ薬、β遮断薬などを使います。精神療法には暴露反応行動療法、集団療法が有ります。その他、呼吸法やリラキザーション法を取り入れる事も有ります。

外傷後ストレス障害(PTSD)

過去の強い事故、火災、自然災害など様々な心的外傷体験(トラウマ)を持っています。恐怖体験を思い出して、動悸、頻脈、発汗を引き起こしたり、日常的に無感動、無関心、睡眠障害を持っていることもあります。

精神療法と薬物療法が有ります。精神療法には支持的精神療法、リラキゼーション法、認知療法、暴露療法、睡眠療法、集団療法、家族療法などが有ります。薬物療法は、抗うつ薬、抗てんかん薬、鎮静剤、催眠薬などが有ります。

拒食症(摂食障害)

根本に「やせたい」と言う強烈な願望が有ると言われます。栄養失調、無月経、貧血、低血圧、低体温などの症状が現れて来ます。其れでも本人は太っていると言い張り、更に痩せ様とするのが特徴です。若い女性に圧倒的に多いです。

両者とも状態に拠っては入院が必要で、行動療法と合わせた治療法が取られる事が多いです。他にも精神療法や薬物療法が用いられます。

過食症(摂食障害)

過食症は「やせたい願望」の裏返し或いは「ストレス」などが原因と言 われます。急に暴食をする「過食発作」が特徴的です。しかし太くなりたくない欲求を持っている事が多いため、暴食後、口に手を入れて吐こうとしたり、自然 に嘔吐する場合が多いです。若い女性に圧倒的に多いです。

 

 心気的神経症
(これは当集談会の造語です。病名一覧には無いのですが(一部有るのも含む)、現実に居ります。それでこの名前で掲載する事にしました。医師の検査でも何処も悪く無いのに症状を訴えるのをこう呼ぶ事にしました。生活の発見会で言う、普通神経症に相当します)

不眠症

うつや統合失調症に拠る不眠とは違います。何処にも異常は無いのに本人が「眠れない」と訴える症状を言います。目覚めても睡眠感が取れていない感じを訴えます。本当に測定すると眠れているケースがほとんでですが、あくまで眠れないと訴えます

まず本人が検査結果を医師からキチンと聞いて、生理的には何の問題も無い事を自覚しておく事が大切です。その後、薬物療法と精神療法(認知行動療法や森田療法)を組み合わせた治療が効果が上がるとされます。

胃腸不全感

何時も胃や腸の様々な症状を訴えますが、どんな検査をしても異常が認められないケースです。本人は何時も胃腸薬を持参しています。

頭痛

やはり医師のどんな検査でも異常が無いのに、本人が様々なタイプの頭痛を訴えるケースです。本人は何時も頭痛薬を持参しています。

疼痛性障害

どんな検査をしても異常が認められず。顔、関節、手、足、腹部、胸部などの様々な部位に一つ以上の疼痛と呼ばれるズキズキした痛みが起こります。

心気性神経症

 軽い「うつ」状態。或いは「心配性」が少し強くて、色々な事に心配 して「不安」を起こす。このような多少の体の変調を「何とかしたい」と強く思い。神経症と同じような、不安、緊張、冷や汗、落ち込む等の症状が出る。医師 から「神経症」と診断されないケースに対して不信感を持つ場合が多い。

 この程度は本来「心の病」では無いのですが、本人が嫌がる為、「神経症」の症状を作り出している。その事に気が付けば、嘘のように治る。


病名一覧表で背景色が白色以外の黄色の付いた心の病は薬物療法と森田療法の組み合わせで治療効果が上がるとされる病気です。(心の病一覧表と治療法のサイトから。森田療法を行っておられるようです。)

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