自分に合った宣伝方法の選び方
宣伝方法の選び方は、なぜ宣伝したいかによって違ってきます。さまざまな宣伝方法の 長所・短所についての知識をもっと増やすために、このセクションをお読みください。
宣伝方法を選ぶことは、大企業や広告代理店で働く多くの人々のフルタイムの職業にな るくらい、とても時間がかかるものです。もし大規模な宣伝を始めようとしているなら、専門家に相談する必要があるかも知れません。
基本戦略
1. 目的―宣伝で何を、いつまでに達成したいのかをはっきりさせます。目的が明確 で、それを文章にすることも大切です。なぜなら書くことによって、もっとはっきりするからです。最も重要なことは、宣伝目的が達成可能なことです。これは 不思議に聞こえるかも知れませんが、宣伝は他の方法では達成できないことを可能にします。宣伝により、商品やサービスの認識を変えたり、新たな意識を作る ことができます。しかし宣 伝だけで、売り上げを伸ばすことはできないのです。
2. 対象とする聴衆―自分のメッセージを伝えたい人々は誰で、どこにいるのでしょ うか。時間をかけて注意深く考えてみましょう。ある特定の宣伝方法は、あるグループの人々により強い影響を及ぼします。対象をきちんと絞ることにより、費用効率が良く賢い宣伝方法を選ぶことができます。
例えばペット商品を売るビジネスであれば、ペットの飼い主に雑誌やニュースレターで宣伝するかも知れません。それだけでなく、ペットの飼い主のための1回限りの地方新聞の特集記事で、広告を出すようなこともできるでしょう。
全ての人々に宣伝をするのは、結局あらゆる宣伝方法を使わなくてはいけないの で、巨額の費用がかかります。コカ・コーラやマクドナルドのような大手企業でさえ、 >宣伝の対象を絞って経費の無駄がないようにしています。
3. メッセージと頻度―どんなメッセージを、どのくらいの頻度で伝える必要があり ますか。自分の選んだ宣伝方法で、メッセージが効果的に伝わらなくてはいけません。 もし多くのことを伝えたいなら、30秒間のラジオ・コマーシャルを選んではいけません。商品を動きの中で宣伝したいなら、印刷物は避けた方が良いでしょう。
もしメッセージを頻繁に繰り返す必要があるのなら、週刊誌よりもラジオを使って、 昼も夜も定期的に宣伝する方が良いでしょう。
4. 予算―予算が宣伝計画の中で、最も重要な要素でしょう。テレビの宣伝や著名な 雑誌にカラーで広告を載せることは、道理にかなっていることかも知れません。しかしその予算がなくてはいけません。予算はきちんと立てて文章にし、マーケティング計画の予算に入れるべきです。
消費者は何度かコマーシャルを見てから、物を買うという調査結果が出ています。ですから1回限りのテレビコマーシャルを買うだけでは、効果的ではありません。
金額だけで宣伝方法を決定するべきではありません。誰が聞くのか、あるいは読 むのか、それぞれの宣伝方法のタイミング、伝えたいメッセージに合った方法などを考えて選ぶ必要があります。
さて創造的戦略と呼ばれるマーケティングの一部をもう読み終えられたので、基本的なことと専門用語はお分かりになったでしょう。各々の宣伝方法についての長所・短所について学び、選択のための参考にしましょう。
新聞
雑誌
インターネット
ダイレクトメール
ラジオ
テレビ
ケーブルテレビ
交通機関で見られる広告
屋外/掲示板
新聞の長所
新聞は宣伝費という点から見て、地元の広告業者にとっては一番の方法です。
毎日発行される新聞は、さまざまな読者に読まれます。
読者層は地元あるいは地域に集中しています。
消費者はしばしば新聞広告を見るので、メッセージをもっと受け入れる雰囲気がすでにできています。
新聞は定期的に発行されるので、時期にかなったメッセージを伝えます。これによって自分のメッセージを、現在のイベント、例えば週末の娯楽のようなものに、合わせることができます。
読者がいつメッセージを受け取るか見当がつくこと。
広告スペースに制限がないこと。
テクノロジーによって、鮮明な写真、よりきれいなカラー、香りのついたインクなど新しい手法を利用できること。
読者が新聞をたたんだり、広げたりすることにより、さらに人々の注意を集めることになること。
新聞の短所
特定の読者を限定できないこと。例えば自転車を持っている人たちだけに宣伝したいと思っても、結局全ての読者の分まで費用を払わな くてはいけません。しかし地域を限った宣伝をしている新聞もあります。例えば「北西ニュース」セクションに、ピザ配達の広告を載せることができます。これ は市の北西部だけに配達される新聞に載せることになります。
テクノロジーが大いに進歩しても、写真の印刷が弱点になること。料金を下げるために安い紙を使う必要があり、そのためにインクがよくにじまず写真の鮮明さに影響を与えているからです。
多くの広告業者が、新聞は地元への宣伝には最善と考えているので、激しい競争を生み出すこと。
新聞は全ての世代に人気があるわけではないこと。年を取っているベビー・ブーム世代には読まれているようです。多くの新聞は若い世代・10代や子供向けのページやセクションで始まっていますが、効果のほどは証明されていません。
新聞は動きがなく、平面的であること。電子新聞は将来この点を変えるかも知れません。
雑誌の長所
雑誌は光沢上質紙に印刷されるので、鮮明なカラーや写真の印刷が可能なこと。
読者を選ぶことができること。
レイアウトがかなり自由自在にできること。例えばカラーや香水のサンプルを加えたり、動かせたりまた飛び出すもの、音のためのマイクロチップも入れることができます。写真はページから出したり、大きなサイズに広げたりできます。ですから注意を引く宣伝ができます。
雑誌は長持ちします。人々はもっと時間がある時に雑誌を読めるよう保管をします。ですから雑誌を読む時は、読者も急いでいないので、宣伝のメッセージを受け入れる余裕があるかも知れません。
雑誌の短所
ほとんどの雑誌に上質紙が使われているので、経費が読者と広告業者にとって高くつくこと。
いつ読者が広告を見るのか、そのタイミングがわからないこと。ほとんどの雑誌は新聞やニュースより多くの特集があるので、後で読まれることもあり、その前に広告が古くなったりすること。
広告の締め切りが1ヶ月あるいはそれ以上前なので、かなり前から準備をしなくてはいけないこと。
インターネット
インターネットによる宣伝には、2つの方法があります。
1. ホームページを主要なサーチエンジン(検索)に登録します。そうすればインターネットの利用者が探すことができます。
2. 広告バナーを、たくさんの人々が見ている別のホームページに載せます。広告バナー をクリックすれば、あなたのホームページにリンクします。
インターネットの長所
比較的経済的であること。そして経費は見る人の数に関係ないこと。
関連のホームページに広告バナーを載せることにより、特定の人々を対象にすることができること。例えば主要なサーチエンジン(検 索)(ヤフー、インフォシークなど)の関連するカテゴリーのホームページに広告スペースを買うことができます。例えば有機栽培のハーブをメール・オーダー で売ろうとするなら、「有機栽培食品」や「グルメ料理」のカテゴリーに広告ができます。ホームページのインデックス(索引)により、地理的な場所と関心の 分野によって対象を特定化できます。
コンテンツの変更は簡単ですぐに行えるので、メッセージは時期にかなっていること。
顧客からのフィードバックや注文を受けたり、質問にすぐ答えたりできること。
広告バナーは好きな頻度で使えること。インターネットはいつでも使えます。
全世界の人々にメッセージを届けることができること。言語の障害を除けば、世界中どこにでも商品やサービスの情報を提供できます。
インターネットの短所
インターネットによる広告はそれだけでなく、むしろ包括的なインターネット・マーケティング・プランの一部として考えなくてはいけないこと。
インターネットの人気は著しく高まっていますが、その宣伝効果がどのくらいなのか計るのが難しいこと。
どのように広告するかによって経費が大きく変わってくること。利用者が多いいくつかのホームページを比べて、最善の方法を選ぶ必要があります。
ダイレクトメールの長所
特定の人々にメッセージを届けることができること。
比較的経費は高くつきますが、もし必ず買ってくれる人々にだけ的を絞れれば、費用効果は高いでしょう。
受取人にアピールするように、個人に合わせてメッセージを変えられること。
効果を評価することができること。送った数に対し、何人反応したかを比べることにより、反応率を計算できます。
人々は自分が選んだ時にメールを読むので、メールを開けてざっと見た際、メッセージに注意が引かれることから、いつメッセージが届いているかを知ることができること。
ダイレクトメールの短所
人々の多くは押し売りが嫌いで、ダイレクトメールで売られる商品やサービスに対し、疑いを持っていること。
忙しい人々はくだらない郵便物を開けようともせずに、捨ててしまうこと。
郵送者名簿をきちんと管理しなくてはいけないこと。多くの広告業者は郵送者名簿の更新を面倒に思っています。しかし更新しないと、 メールは戻ってきてしまい、お金の無駄になります。また古いメッセージ、名前の綴りの間違い、死んだ人に送られたりすれば、受取人を困らせたり、怒らせる 結果になります。
あるグループは広告メールに使われる資源の環境への悪影響を懸念していること。
比較的お金がかかること。
ラジオの長所
ラジオのメッセージはどこででも聞けること。仕事場でも、海岸でも、シャワー中でも、歯科医のいすに座っていても、また自分のお店で買い物をしていても聞けます。
ラジオの聞き手は、積極的にメッセージを聞く必要がなく、無意識のうちに聞けること。
地域、時間帯、番組内容をもとに対象とする人々を選んで、メッセージを流すことができること。例えばラジオ局の届く範囲に集中して いる人たちを選んだり、朝・昼・夜の番組を聞く違った人々を選んだりできます。また番組ではトーク番組、ロック、ブルース・ロック、クラシック、イージー リスニングなどによって、人々を選べます。
空いている時間帯によって、すぐに宣伝を流すことができること。急に物やサービスが必要になるような時に、広告者が利用できます。例えば熱波による扇風機を小売業者が売りたい時や競合相手の特別セールに対抗したい時など。
メッセージを流す回数を選べること。(ラジオ局が許す限り)
ラジオは地元の宣伝に最も向いているので、地元でのイベント、天気、場所などに合わせてメッセージを流せること。
ラジオは声でメッセージを流すので、内容によって親しみのこもったもの、真剣なもの、悲しいもの、ユーモアのあるものなどにできること。また聞きやすく、分かりやすくするために、会話調にもできます。
比較的費用効率が良いこと。
コマーシャル作成が簡単なこと。完成したコマーシャル、せりふ、またはファクト・シートを局に送り、局はそれを選ぶだけです。多くは無料で流すことができます。
ラジオの短所
視覚に訴えることができないこと。聞き手が理解していない商品の宣伝に使うのはやめましょう。缶を開けて誰かが飲むようなコマー シャルは、音だけでも聞き手の脳裏に浮かびはっきりと伝わります。しかし長期的に十分価値があると判断した上で、専門家を雇い、さらに経費をかけて作るよ うに注意しましょう。
他にも局があるので、例えば特定の人々を対象に、効果的に宣伝をするために、全部の局でコマーシャルを流さなくてはいけなく、経費がかかること。
1回のコマーシャル・タイムに色々な宣伝が流されるので、自分のコマーシャルが何番目に流されるのかわからないこと。
聞き手が一旦コマーシャルを聞き逃すと、いつまた聞けるのかわからないこと。特に電話番号など重要な部分を聞き逃すと、それを知る方法がないこと。
ラジオ局で制作されるコマーシャルは無料で良いのですが、同じ人々が作るので、他のコマーシャルと似たり寄ったりになってしまうこと。
テレビの長所
視覚、音、色、特殊効果を使ってメッセージを伝えられること。感覚に訴えインパクトを与えることができます。
視聴者は積極的にメッセージを聞く必要がなく、無意識のうちに見ること。
地域、時間帯、番組内容、局によって、対象とする人々にメッセージを流せること。テレビ局が流せる範囲によりますが、ケーブル・テ レビでも流されているかどうか必ず調べましょう。また違った人々が違った時間帯の番組を見ます。番組内容については、誰が、どこで、いつ見ているのか専門 家に相談しましょう。特定の局は決まったタイプの視聴者を対象としているので、自分の対象に合うかも知れません。
テレビは自分のコマーシャルを高めるような名声や魅力を与えてくれること。例えば、誰かが近くの食料品店をコマーシャルで見たとします。他の人々に、それをテレビで見たと伝えることになり、もっと多くの人々への宣伝になります。
経費はかかりますが、対象を絞ることができるので、結果的には費用効果があること。
視聴者の感情に訴えることができること。
人々はほとんどのテレビ番組を家で見るので、くつろいでおり、他人がどう思うかに左右されないこと。コマーシャルのメッセージを必ず見る人がいて、将来の顧客になりうること。
以上のようにテレビ・コマーシャルは、商品や会社のイメージを作る上で特に効果的であること。
テレビの短所
コマーシャル・スポットの費用の他に、制作費がかかるので、多くの広告業者にとっては法外に高くつくこと。
小規模の広告業者にとって、複雑に思えること。もし自分のメッセージに合っていると思うなら、テレビ局、広告制作代理店に問い合わせてみましょう。
視聴者が他のチャンネルに切り替えたり、音を消したり、テレビを切ったりすると、メッセージが途中で切れてしまうこと。
テレビや大画面の特殊効果で育った視聴者は、疑い深いこと。
地域、時間帯、番組、局によって対象者をある程度絞ることができても、対象者だけに宣伝できないこと。ケーブルテレビは、特定のグループにコマーシャルを流すのに良く、かつ可能な宣伝方法です。
チャンネル数が増えるにつれて、視聴者が分散すること。さらにビデオ・ゲーム、コンピューター接続、映画ビデオなども加わり、1回のコマーシャルでまとまった視聴者に流せないこと。
コマーシャル時間に他のコマーシャルも色々流すので、一体何番目に、自分のコマーシャルが流されるのかわからないこと。視聴者の注意の程度に影響されること。
小規模な広告業者のコマーシャルは、大規模業者と比べて、素人っぽく見え、かつ見劣りがするので、リスクがあること。
コマーシャル・タイムを買うのはかなり複雑なこと。専門家に相談すると経費がかかりますが、それだけの価値があるかも知れません。
ケーブル・テレビの長所
特定の視聴者を対象とする番組のコマーシャル・タイムを買うことができること。
もっと少ない視聴者を対象にコマーシャルを流そうとするので、経費は通常のテレビよりかからないこと。
コマーシャル制作費ももっと負担しやすいこと。
より斬新的な制作スタッフに会えるかも知れないこと。ケーブル・テレビの製作チームは、若い作家、プロデューサー、技術者を雇っており、学校から出たてで、新しいトレンドや技術について知っています。
ケーブルは家庭にリンクしているので、誰にコマーシャルが届いているかが分かること。これらの家庭は地元に集まっているかも知れません。スーパー・ステーションは幅広い視聴者を対象としているので、料金もそれなりにかかります。
ケーブルテレビの短所
少数の人々にしかメッセージが伝わらないこと。
制作スタッフがあまり経験がないかも知れないこと。
特定の顧客には届くけれども、将来顧客になるような人々には届かないこと。
ケーブルテレビ自体を見る人はたくさんいるけれども、チャンネル数がますます増えている結果、視聴者が分散し、一つの番組をわずかの時間しか見ていないかも知れないこと。
交通機関の広告の長所
もし広告が交通機関の中にあるなら、一つの広告が人の目に触れている時間が長いこと。
もし見る人が同じ交通手段を何度も使うなら、同じ広告を見る回数が多くなること。
バスやタクシーの外部に掲げられた広告は、多くのそしてさまざまな人々に見られること。例えばバスの後ろに止まっている運転手や、止まっているバスが通り過ぎるのを待っている歩行者なども広告を目にします。
広告のメッセージのタイミングが良いこと。交通機関に乗る人は、お店を訪れたり、食事・エンターテイメントのために行く途中だったりします。
ある特定の地域に対象を絞って広告を出せること。ある時間に特定の場所にいる人々が誰なのかが分かっているからです。
特定のライフスタイルも、ある程度絞ることができること。ある交通機関は非常に特徴のある人々が住んでいる所を通ります。
比較的経費を抑えることができること。
交通機関の広告の短所
広告のデザインがフレームなどのサイズによって通常限られること。
交通機関に乗る人々は、しばしばメッセージを受け入れるようなムードではなかったり、特定の場所にある広告に慣れっこになっているので、見ようともしないこと。
対象者を絞るのが難しいこと。広告は多くの人の目に触れるけれども、その多くは将来の顧客になる人々ではないこと。
広告したい地域に交通機関がないかも知れないこと。多くの市や町には、地下鉄やバスがありません。
地下鉄・バス・他の交通機関の環境は、商品のイメージに合わないかも知れないこと。
周りの物によって広告のイメージが崩れてしまう可能性があること。
屋外掲示板の長所
大きくて派手なメッセージは人々の注意を引くこと。メッセージは短く、的をついたものにしなくてはいけません。
テクノロジーの発達によって、インパクトのある広告にできること。例えば話したり、動いたり、煙が出たり、変わったり、まばたいたりするようにできます。気球、引き伸ばし写真、旗、バナーを使うこともできます。
多くの人の目に触れること。多数の人々が同じルートを定期的に行くので、何度も目にします。
屋外掲示板の短所
特定の人々に見てもらうことができないこと。場所を選ぶことはできても、それ以上対象を絞ることができないこと。
スペースに限りがあるので、創造性が妨げられること。
効果を計るのが難しいこと。
広告が雨や風でいたんだり、人によって壊されたり盗まれたりすること。
広告を出している時間から判断すると、経費はかなり手ごろですが、趣向をこらしたものは、結構高くつくこと。
(Teach me Fainance HPから)
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