全国に207か所ある児童相談所(児相)が2013年度、児童虐待の相談や通報を受けて対応した件数は、前年度より7064件多い7万3765件(速報値)だったことが4日、厚生労働省のまとめでわかった。
1990年度に統計を取り始めて以来、7万件を超えたのは初めてで、過去最多を更新した。同省は「虐待への積極的な対応が件数増加の大きな要因だが、依然として深刻な状況にある」と話している。
都道府県別の最多は大阪府で、1万716件。神奈川県9803件、東京都5414件、千葉県5374件、埼玉県5133件と続き、都市部での増加が目立った。愛知県3957件、広島県2585件、兵庫県2426件、北海道2089件、福岡県1701件なども多かった。
同省は昨年8月、虐待を受けた子どもにきょうだいがいた場合、きょうだいについても、「心理的虐待」として対応するよう指針を改正。また、親が子どもの目の前で配偶者に暴力を振るう「面前DV(ドメスティック・バイオレンス)」についても、警察が近年、「心理的虐待」として積極的に通告するようになっており、同省では、こうした点が「虐待対応件数の増加につながった」とみている。
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