カウンセラーとしての独立について

カウンセラーとして独立する場合、カウンセリングの力量は勿論必要ですが、その他にもマネジメント力や開拓精神などが必要になってきます。

 

カウンセリングの料金は、健康保険が効かないので、一時間一万円程度が相場です。
ですが、それが全て収入になるわけではありません。
経費として、様々な費用がかかるからです。

 

病院の精神科に勤務する場合と比べると、独立は不利な感じがしますが、個人的な悩みを相談することが出きる民間の機関はあまりたくさんありません。
ですが、需要は高いので、私設相談所を開業する事も考えてみると良いと思います。

 

心の問題を相談するのに、料金が設定されてると「冷たい」という感じがするかもしれません。
確かに、こういった見方をする人もいるのですが、料金を支払うということでクライアントもカウンセラーに様々な感情を遠慮なく打ち明けることが出きるというメリットもあります。

 

病院やクリニックなどの精神科では、「診療」をしますが、カウンセラーの職務としては「傾聴」です。
診療ではなく、傾聴を求めている、話を聞いてほしいというクライアントは少なくないので、
私設相談が不利だということはありません。

 

ただし、独立した場合には、全て一人で責任を負いやっていくことが必要です。
常勤であっても、非常勤だっても、所属する職場があれば、周りの人に協力してもらったり、助言してもらったり、先輩カウンセラーに知恵を貸してもらうこともできるでしょう。
ですが、個人で開業する場合は、心の問題に介入する責任上、一人でやっていくことができる自信、そして人脈の基盤がなければ独立してもやっていくことはできません。

 

そして、臨床心理士、認定カウンセラー、産業カウンセラーなどの資格を取得したからといっても、すぐに開業できる訳ではありません。

 

何もかも一人でやっていくことになりますから、責任を持ってクライアントの相談に乗ることができるよう、得意分野だけでなく教育や医療、産業などの様々な分野で十分に経験を積んだ後、独立を検討すべきです。

 

ただ、日本では、資格がなくても開業できるので、資格がなくても、豊かな人生経験をよりどころに、私設相談所を開業している人もいます。
さらに、インターネットや電話などでカウンセリングを展開している人もいます。
私設相談にも、色々なスタイルがあり、クライアントの要望に応じることができる相談所は、常に話題で、予約もいっぱいのようです。
ひと口に私設相談と言っても、色々なスタイルがある時代です。

 

近年は、いじめ、不登校、ひきこもり、非行、暴力など青少年の問題に関する相談件数がたくさんあります。

 

相談する側は、得意分野など、カウンセラーに関する情報をあらかじめ知っておきたいという事情があります。
独立するのであれば、自分が取得している資格や得意な領域、得意な心理療法などを明らかにし、得意分野を公表するなどの、マネジメント力が必要です。