独立開業の手引き 起業で失敗しないための心得
店舗型の独立開業は素人が手を出すにはギャンブル性が高すぎて危険である。
リスクが少なく、小資本で始められる「独立開業」には、いったい何があるのでしょうか?
少しばかり例を挙げてみると、それは「インターネット開業」「資格を取って事務・法務系の事務所を開く」といったものが考えられます。これらのお仕事は、土地を借りて店舗を構える必要がなく、家賃の安い小さな事務所を借りるか、それが難しくても自宅の一室で仕事に取り組むことも可能です。
最初は自宅兼事務所のスモールオフィスで小さく始めて大きく育てる。そのような事業開始がリスクが少ないのではないでしょうか。
カウンセリング関連の相談室事業の場合は、自宅兼事務所で始められるため、確かに、リスクの少ない事業形態であることは、間違いありません。
独立開業の意外な盲点
これを知らずに会社を辞めると、もの凄く後悔します。
現在サラリーマンで、将来的に独立開業を志している人に、今のうちに是非やっておいて欲しいことがあります。
すでに持っている人には必要ありませんが、それは、クレジットカードを作ることです。
なんだ、そんなこと?と侮ることなかれ。「私は現金主義だからクレジットカードなんて必要ない。」今はそれでもいいかもしれません。
だが、しかし。いずれ独立開業してみると分かりますが、もはやビジネスにネットは必要不可欠になった昨今、ビジネスを行う際に、ネットでの決済を行わざるを得ない場面が意外と多くあります。
商品の購入や仕入れなど、ネット取引の場面はいろいろとあります。ネットでの取引はクレジット決済しか使えないものの少なからずあります。
サラリーマンを辞めて独立開業をするということは、言い方は悪いですが、傍から見れば「失業」したも同然なのです。
すぐに業績を上げる保証があれば別ですが、クレジット・金融関係の申込み審査が厳しくなってきている昨今では、「ただの失業者」ではまず審査に通らないと考えていたほうが無難です。
いざ、開業してクレジットカードの一枚も作れず慌てないで済むように、できればちゃんと信用のあるうちに、クレジットカードを持っておかれることを強くお勧めします。
独立開業では好きな仕事を業種にするべき
一口に「独立開業」と言っても、その業種はさまざまです。まず始めに「独立したい」と考える気持ちも大事ですが、じっくりと良く考えて欲しいことがあります。独立開業しようとしているその仕事は、「本当にやりたい仕事か?」「本当に好きな仕事か?」ここをしっかりと自分で確認しておいた方が良いです。
独立開業してしまうと、何の保証もないのです。上手くいくとも限らないし、貧乏する時期もきっとあるかと思います。
サラリーマンと違って、毎月の収入の保証がない、という自営業の特色を良く理解すべきです。
あまり仕事が好きではないけれども、毎日まじめに勤務していれば、最低限生活に困らない収入がある。これがあるからサラリーマンは我慢して仕事ができるのです。
ところが独立開業した自営業者はどうでしょうか?
何の保証もない自営業者です。
仕事での行き詰まりや、資金繰りなどに苦労することもあるかと思いますが、その場合、もし自分の本当に好きな仕事でなければ、とても耐えられないのではないでしょうか。
好きなことを事業にしていれば、一時的な苦労は乗り越えやすいというものです。
高層ビルを作るとき、あなたはどこから始めるでしょうか?
•部屋の内装を決めるところから?
•壁紙のデザイン?
•机をどんな風に配置するか?
•窓ガラスはどうするか?
そんな事でしょうか?・・・違いますよね。
まず最初に作るのは?
高さ何百メートルにもなる高層ビルを作るには、まず土台をつくらなければいけません。地下に深い土台を作って、地上の高い高層ビルを支えなければいけません。
ちょっと前まで世界一高いと言われるクワラルンプールのペトロナスタワーをご存知ですか?その高さは、452mでツインタワーとしては、今でも世界一の高さです。
このビルの高さはとても有名です。しかし、ほとんどの人が知らないのは、このビルがどれくらいの深さの土台があるか?という事です。
118mです。
地下に埋められたビルの土台の深さは118mにも及びます。118mと言えば、あなたの身の回りにあるほとんどのビルよりも高い高さです。
意味が伝わりました?
そう。ビルの土台と一緒で、”どれだけビジネスを大きく成功させるか?”は、”どれだけ深い土台を築いているか?”によって変わるのです。地上の上のビル(つまりビジネス)の部分はノウハウで作ることができます。
正しいノウハウや知識を実行すれば、ビジネスは着実に高く、高く、成長していきます。しかし、地下に土台がなければ、どれだけ新しいノウハウや知識を仕入れたとしても、砂でビルを作っているかのごとく、さらさらと崩れていきます。
土台を作らなければ、その上に高いビル(ビジネス)を作ることはできません。
これは植物なども同じです。大きな大木には、深く広い根が張っているのは想像がつきますよね?先ほど、言ったノウハウを学んで、成功する人と、学んでも成功しない人の違いはここにあったのです。
起業・独立開業の相談相手は、商工会議所・商工会が一番!!
起業・独立開業したいという方の一番身近な相談窓口は、全国各地にある商工会議所・商工会であることをご存知ですか?
いざ自分が起業・独立開業したい場合に、相談する相手ってなかなかまわりにいないものです。
一般的に、起業・独立開業の相談相手として思い浮かぶのは、市区町村の担当課、金融機関、商工会議所、商工会、税務署、税理士、司法書士、行政書士などですかね。
この中で、オールマイティな相談相手は、商工会議所・商工会だけだと思います。
- 市区町村の担当課は、行政からの開業支援策などについては説明ができますが、一般的な会社経営や業務の詳細までは知りません。
- 金融機関は、開業資金の相談だけに特化しています。
- 税務署は、税金関係の相談だけに特化しています。
- 士業は、それぞれ専門分野の相談に特化していますが、総合的ではありません。また、基本的に有料です。
商工会議所・商工会は総合的に無料で相談ができる
商工会議所・商工会では、以下のような相談に総合的にのることができます。
しかも無料です。
- 開業資金を借りたい
- 事業計画書を作りたい
- 第三者の目から開業できるか判断してほしい
- 税務署への届出書類を知りたい
- 各種許認可について知りたい
- 経理の仕方を教えてほしい
- 給与の計算方法が知りたい
- 社会保険・労働保険のことを知りたい
- 会社の設立方法を知りたい
相談は無料といいましたが、起業・独立開業して経営が軌道にのったら、ぜひ商工会議所・商工会の会員になってくださいね。
この商工会議所・商工会活用ガイドにも書いておりますが、商工会議所・商工会に加入すると、メリットはたくさん享受できると思います。
商工会議所・商工会の会費とは
ただし、会員は会費を支払う必要があります。
会費は、おおむね月々1000円~2000円程度だと思います。
しかしながら、商工会議所や商工会ごとに会費体系は異なりますので、詳しくはお近くの商工会議所・商工会にお尋ねください。
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